動作確認環境:FreeBSD 5.3R

FreeBSD 5.3R新規インストール


FreeBSD 5.3Rについて

  • FreeBSD 5.3Rは、2004年11月6日にリリースされたFreeBSDの最新版です。
  • FreeBSD 5.2Rを新規インストールしたばかりで、設定やアプリの蓄積もほとんど無いので、今回も新規インストールする事にしました。

FreeBSD 5.3Rの新規インストール

  • UNIX USER 2005年1月号の付録DVD-ROMを使ってインストールを行いました。
  • DVD-ROMから起動すると、以下のブートオプション選択画面が表示されます。デフォルトで問題無いので、10秒待つか、そのまま「Enter」を押下します。
    1. Boot FreeBSD [default]
    2. Boot FreeBSD with ACPI disabled
    3. Boot FreeBSD in Safe Mode
    4. Boot FreeBSD in single user mode
    5. Boot FreeBSD with vwebose logging
    6. Escape to loader prompt
    7. Reboot
    
    Select option, [Enter] for default
    or [Space] to pause time
    
  • 「sysinstall Main Menu」が表示されます。「Custom: Begin a custom installation (for experts)」を選択します。「Choose Custom Installation Options」画面が表示されます。
  • 「Choose Custom Installation Options」画面の「3 Partition」を選択します。2個以上のハードディスクが実装されている場合は、インストールするドライブの選択メニューが表示されます。私のマシンにはIDEドライブが3台接続されており、2台目にインストールするので、ad1を選択します。
     [ ]ad0
     [X]ad1
     [ ]ad2
    
  • 「FDISK Partition Editor」で領域を確保します。ここでは、以下の様に確保しました(既に領域が確保されている場合は、確認のみでOKです)。最後に「q」を押下して終了します。
      Offset    Size(ST)       End    Name     PType    Desc    Subtype
          63    14619087   14619149   ad1s1       8    freebsd    165
    
  • ブートマネージャの選択画面「Install Boot Manager for drive ad1?」が表示されます。既にGRUBをインストールしているので、ここでは「None」を選択します。
  • 「Choose Custom Installation Options」画面の「4 Label」を選択します。ディスクラベルエディタで、先ほど確保した領域をパーティションに分割します。ここでは、「swap」と「/」の2つに分割します。既に5.2Rがインストールされている領域にそのまま上書きする場合は、「/」のNewfsが「N」になっているので、Tキーで「Y」に変更し、フォーマットする様に指定します。
      Part   Mount       Size  Newfs
     ad1s1a   /         6626MB UFS2 Y
     ad1s1b   swap       512MB SWAP
    
  • 「Choose Custom Installation Options」画面の「5 Distributions」を選択します。配布ファイルの選択画面「Choose Distributions」になります。ここでは、「6 Kern-Developer: Full binaries and doc, kernel source only」を選択しました。
  • 「User Confirmation Requested」画面で、portsコレクションのインストールの選択を聞かれるので、「Yes」を選択します。
  • 「Choose Custom Installation Options」画面の「6 Media」を選択します。インストールメディアの選択画面で、「1 CD/DVD」を選択します。複数のドライブが実装されている場合は、選択画面が表示されるので、該当のドライブを選択します。
  • 「Choose Custom Installation Options」画面の「7 Commit」を選択します。確認画面「User Confirmation Requested」が表示されるので、「Yes」を選択すると、インストールが開始されます。
  • インストールが完了すると、「User Confirmation Requested」が表示され、この後続けて設定を行うかどうかを聞かれるので「Yes」を選択します。以降の設定は、次項に移ります。

システムの基本設定

  • 「FreeBSD Configuration Menu」画面の「Root Password」を選択します。確認を含め2回入力します。
  • 「FreeBSD Configuration Menu」画面の「User Management」を選択します。「User and groupe Management」画面の「User」を選択し、以下を設定します。
      Login ID         :hnakamur
      UID              :1001(デフォルト)
      Groupe           :wheel(suでrootになれるようにする)
      Password         :*******
      Full name        :Hiroshi Nakamura
      Home directory   :/home/hnakamur(デフォルト)
      Login shell      :/bin/tcsh(デフォルトは/bin/sh)
    
  • 「FreeBSD Configuration Menu」画面の「Console」を選択します。ここでの設定は、X Windowを使用しない場合のみ有効です。「Keymap」メニューで「Japanese 106」を選択します。「Saver」メニューで、「green」を選択します。Timeoutでスクリーンセーバが起動するまでの時間を設定できますがデフォルトでは300秒です。
  • 「FreeBSD Configuration Menu」画面の「Time Zone」を選択します。UTCか現地時間かを確認されるので「No」を選択します。地域として「Asia」−>「Japan」を選択します。略称が「JST」でいいかどうかを尋ねられるので、「Yes」を選択します。
  • 「FreeBSD Configuration Menu」画面の「Mouse」を選択します。「2 Enable」を選択し、マウスを動かしてポインタが動く事を確認します。3ボタンマウスとして使用できる様に「5 Flags」で、「-3」を入力します。
  • 「FreeBSD Configuration Menu」画面の「Networking」を選択します。
    • 「Interface」でネットワークインターフェースを選択します。「ed0 Novell NE1000/2000;3C503;NE2000-Compatible PCMCIA」(実際に使用しているボードで異なります)を選択します。
    • IPv6 −>「No」
    • DHCP −>「No」
    • 「NetworkConfiguration」画面で、IPアドレス等を設定します。
        Host            :taro.home
        Domain          :home
        IPv4 Gateway    :192.168.0.1
        Name server     :192.168.0.1
        IPv4 Address    :192.168.0.4
        NetMask         :255.255.255.0
      
    • ネットワークカードをすぐに有効にするかどうかを尋ねられるので「No」を選択します。

  • メインメニューに戻り、「X Exit Install」を選択します。「User Confirmation Requested」画面でリブートしてもいいか聞かれるので、「Yes」を選択します。システムが再起動されます。

Ver確認

  • 再起動後に、システム情報を表示し、「FreeBSD 5.3-RELEASE」となっている事を確認します。

    > uname -a
    FreeBSD taro.home 5.3-RELEASE FreeBSD 5.3-RELEASE #0: Fri Nov 5 04:19:18 UTC 2004
         root@harlow.cse.buffalo.edu:/usr/obj/usr/src/sys/GENERIC  i386
    

X.Orgのインストールと設定

  • FreeBSD5.3Rから標準のXウインドウシステムがXFree86からX.orgに変更されました。ここでは、portsを使ってインストールしました。途中、「Options for gettext 0.13.1_1」の選択を尋ねられましたが、何も選択せず「OK」で続行しました。完了するまで3時間以上が掛かりました。

    # cd /usr/ports/x11/xorg/
    # make install clean
    
  • X.orgの設定ファイル「/etc/X11/xorg.conf」は、Xorgコマンドで自動生成し、その後修正追加を行います。従来のXFree86の設定ファイルと同じでOKです。

    # Xorg -configure
    # cp xorg.conf.new /etc/X11/xorg.conf
    

  • 日本語キーボード設定、ホイールマウス設定、スケーラブル日本語フォント設定を追加します。

アプリケーションのインストールと設定

  • ここでは、簡単に済ませたかったので、FreeBSD Expert2005(平成17年1月1日発行)の付録CD-ROMを使ってGNOME関連推奨パッケージをインストールしました。「/stand/sysinstall」コマンドで、「Configure」「Packages」「CD/DVD」「japanese」「ja-ExpertDesktopkit-Gnome-1.0」を選択します。
  • 以下のアプリケーションがまとめてインストールされます。

    X.org/Gnome2.6/Mozilla/Evolution/Sylpheed/Gain/
    XMMS/GQview/Anthy/UIM/付箋紙/Emacs/Vim/Kterm/
    GhostScript/CVSup/東風フォント/日本語マニュアル/
    nkf/jless/zip/unzip/lha/portupgrade
    

  • GNOMEが起動する様にします。
    【~/.xinitrc】
    exec gnome-session
    

  • 日本語メニューとするため「~/.cshrc」に環境変数「LANG」の設定を追加します。
    【~/.cshrc】
    setenv LANG ja_JP.eucJP
    

参考図書

  • 最新版FreeBSD5.3-RELEASEの活用術:UNIX USER2005年1月号
  • 最新FreeBSD5.3-RELEASEの大解剖:FreeBSD Expert2005 平成17年1月1日発行


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