FreeBSD(98) 4.6.2Rアップグレード


FreeBSD(98) 4.6.2Rについて

  • FreeBSD(98) 4.6.2Rは、2002年12月にリリースされたVerです。
  • ここでは、FreeBSD(98) 4.5Rから4.6.2Rにアップグレードする手順を紹介します。


事前準備と補足説明

  • 「/usr/src」が存在していると、ファイルシステムのチェックの段階で、「/usr/srcが既に存在している。/usr/srcには何も書きこみません。」とのメッセージが表示されます。事前に、「/usr/src」ディレクトリを削除するなり、リネームしてからインストールする事が望ましいです。今回は、リネームします。(後で使う必要性は無い様な気もしますが、念のため)
    # mv /usr/src /usr/src.old
    
  • 「/etc」の設定ファイルは基本的に古いファイルがそのままリストアされるので、基本的な設定等は変更する必要はありませんでした。また、手動で/etcファイルをアップグレードする際に参照するために、新しい/etcファイルが/etc/upgredeに入っています。
  • 古いカーネルが「/kernel.prev」に保存されるので、いざと言う場合はこれで起動できます。


FreeBSD(98) 4.6.2Rのインストール(4.5Rからのアップグレード)

  • 手元にCD-ROMが無かったので、インターネット上のFTPサーバからインストールしました。
  • まず、以下のブートフロッピー2枚を用意します。このブートフロッピーは、FTPサーバ上の「floppy98」ディレクトリにある同名のファイルを「tools/dostools」ディレクトリにある「rawrite.exe」と言うMS-DOSのツールを使って作成します。
    ・kern144.flp
    ・mfsroot.flp
  • ブートフロッピー2枚を使ってインストーラを起動します。最初に「kern144.flp」をFDドライブに入れて起動します。しばらくすると、MFSroootフロッピーを挿入してくれとのメッセージが表示されるので、「mfsroot.flp」のフロッピーを挿入します。読みこみが終わると、「Kernel Configuration Menu」が表示されます。「Start kernel configuration in full-screen visual mode」を選択します。
  • デバイスドライバーの削除/変更画面が表示されます。「Storage」で、以下を削除します。
    ・ADaptec SCSI and Compatible sound cards
    ・PC-9801-55 SCSI Interface
    また、「Network」で以下を変更、削除します。LANカード(ELECOM LANEED LD-98PT)に関する「ed4」設定については、下記MLのスレッドを参照して下さい。
    ・ed4で、IRQを「5」−>「10」に変更します。
    ・ed4以外を全て削除します。
  • 「JapaneseMessageCheck」が表示されるので、「Yes」を選択します。
  • 「sysinstall メインメニュー」では、「アップグレード:既存のシステムをアップグレードする」を選択します。
  • 「アップグレード」に関する確認メッセージが表示されるので、「Yes」をクリックします。配布ファイルコンポーネントの指定メッセージが表示されるので、「OK」を選択します。
  • 配布ファイルの選択画面になります。ここでは、インターネット上のFTPサーバからなので、「最小構成:可能な限り最小の構成」を選択しました。
  • ディスクラベルエディタに移動しますのメッセージが表示されるので、「OK」をクリックします。ディスクラベルエディタが起動され、以下の様に表示されます。
      区画  マウント位置  容量 Newfs
     da0s1   <none>         6600MB DOS
     da0s2   <none>         2000MB DOS
     da1s1a  <none>         4308MB *
     da1s1b  swap            128MB SWAP
     wd0s1   <none>         1800MB DOS
     wd0s2   <none>          213MB DOS
    
  • 今回のアップグレード対象のFreeBSD(98)4.5がインストールされている「da1s1a」を選択し、「M=マウント位置」を選択し、「/」(ルート)に設定します。「Q=終了」でディスクラベルエディタを終了します。
      区画  マウント位置  容量 Newfs
     da0s1   <none>         6600MB DOS
     da0s2   <none>         2000MB DOS
     da1s1a  /              4308MB UFS N
     da1s1b  swap            128MB SWAP
     wd0s1   <none>         1800MB DOS
     wd0s2   <none>          213MB DOS
    
  • ファイルシステムの一貫性チェックが開始されます。
  • 「/etcの内容をどこに保存するか?」とのメッセージが表示されるので、デフォルトの「/var/tmp/etc」のまま「OK」をクリックします。保存が行われます。またカーネルの書き換えが行われ、古いカーネルが「/kernel.prev」に入っている旨表示されるので、「OK」を選択します。
  • インストールメディアの選択 −>「FTP」を選択します。
  • FTP配布サイトの選択 −>「J日本(98)」を選択しました。
  • ネットワークインターフェースの情報 −>「ed4」を選択します。
  • IPv6の設定 −>「NO」を選択します。
  • DHCPの設定 −>「NO」を選択します。
  • 「ネットワークの設定」画面で、IPアドレス等を設定します。
      ホスト名    :hiroshi.home
     ドメイン名   :home
     IPv4ゲートウェイ:192.168.0.1
     ネームサーバ  :192.168.0.1
     IPv4アドレス  :192.168.0.2
     ネットマスク  :255.255.255.0
    
  • FTPサイトへの接続が行われます。「サイトへのFTP接続がオープンできません」のメッセージが出力された場合は、「OK」をクリックします。「メディアを初期化できません。メディア選択をやり直して再挑戦しますか?」との確認メッセージが出力されるので、「Yes」をクリックしました。再びFTPサイトの選択画面が出るので、「J日本(98)#2」を選択しました。
  • この後、インストールが実行されます。「アップグレードは完了しました。全ての古い/etcファイルがリストアされました。手動で/etcファイルをアップグレードする際に参照するために、新しい/etcファイルは/etc/upgrede/にあります。」のメッセージが表示されます。「OK」を選択します。
  • 「sysinstall メインメニュー」で、「X導入終了」を選択します。「システムをリブートします。」の確認メッセージがでますので、「Yes」を選択します。
  • 再起動後に、システム情報を表示して「FreeBSD(98) 4.6.2-RELEASE」となっている事を確認します。
    %uname -a
    FreeBSD hiroshi.home 4.6.2-RELEASE FreeBSD 4.6.2-RELEASE #0: Fri Aug 16 19:49:03 2002
         root@kcesx20.koganemaru.co.jp:/usr/src/sys/compile/GENERIC98  i386
    



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